スタジオ内の樹木園
樹木たちの環境
日本の庭は狭くて暗い。この過酷な環境のなかでは従来の常緑樹の作り物の樹木は理にかなっていたのかもしれません。でも同じ形を何年も眺めていては感動は薄れてくるし飽きてくるのに毎年管理費がかかってくる。魅力はないのにお金がかかる厄介物になってきている。樹が生きているなんて見えず物のように錯覚してしまう。本当の樹木のよさを気ずいてもらう事なしにお荷物になっている樹木のおおいこと。誰でも庭がもてるようになった弊害なのかもしれません。庭を造り、管理をするためにはそこそこの経済力と文化的な精神性が必要なんでしょう。このまま行けば日本風庭園ですらなくなりかねません。
樹木の魅力をひきだすことから・・・
もし一本の樹木を植えれるとしたら、建物全体をより効果的にみせられるか・・・?日当たりもよく、すこしばかり大きく育てていってもかまわない場所なのか・・・?形を元へ戻すという事でなしに枝を切りもどしていきながら大きさをおさえていける樹種かどうか・・・?樹木の一番優しさを見せてくれる『こずえ』を落とさないで植えられる場所を確保してやることが不可欠。植物にとっての美しさはなんといってもスクスク育つ生命力にあるといえます。それをかなえられる場所があるかどうか。たとえ庭を造れなくても一本の樹でも植えられたら樹の魅力に気ずいてもらえるでしょう。一本の樹が植えられる場所があれば一本を植えてもいいし、同じ場所でも三本を上手く組み合わせたら三種類の樹木が一本として構成していくと三倍楽しめます。こうなれば樹木の美しさを引き出す植木屋の細やかな感性が必要になってくる。ボヤボヤしてたらこの業界が女性の専門分野になりかねませんよ・・・?これからは庭を造るのではなく樹木を植えるだけの家が増えるかも知れませんね。
樹木のいま
いまは外構をたのしく華やかにつくるのが流行っているようです。樹木を植えることもなく草物だけで楽しんでる家がとても多い様です。これもガーデニングブームの影響で、樹ものより草もののほうが心が動いたのでしょうね。我々植木屋の業界の怠慢でしょうか・・・?もう少し樹木の魅力をつたえていかねばこれからこの状態がしばらく続きそうですよ。園芸の魅力にまけてしまっております。樹木はどれもいい所を持っていてみんな使えるのですが、お施主様の好みを聞いて樹種を決めてる業者がおおくて、ほんとうによいアドバイスをしてあげているのでしょうか?

ネグンドカエデ
人気の樹種
落葉樹で花が咲く樹がお好きなようですね。それも形が綺麗な物。左右対称形で株立ちなんか大変よろこばれます。いまだにハナミヅキもいいようです。同じ仲間ではヤマボウシ、大阪の気候ではこのあたりは耐えてくれそうです。半常緑のシマトネリコなどは女性には大人気です。それといまのベストテンはなんといっても西洋ザイフリボク(ジューンベリー)でしょう。花はきれいし赤い可愛い実がなって食べられる。この実をめざして可愛い小鳥がやってくるのでバードウォッチングも楽しめるそうです。常緑ではオリーブは葉が白っぽい色でかわってておまけに実がなってくれるのではたのしみにしていただけます。でもこんな優しい樹ばかり植えていたのでは力強さに欠けてきますのでしっかりアドバイスを怠りませんように・・・楽しめる良い樹木は他にもたくさんありますので、すすめる側がやはり樹木を知り尽くしていることが一番大事なような気がします。

2001/9/15 ブラシノキ